"We love the turtle, KAMEX."
西ノ内校に行くと、YPKスタッフとともに"KAMEX"という名のカメが玄関で皆様をお迎えします。
彼は、金線ガメ(金線亀はクサガメの亜成体のこと。甲羅の成長線が金色に見えるために付いた別称。)で、とても愛らしく、子どもたちにも大人気です。
しかし先日、人気者であるが故の問題が発生しました。
それは、子どもたちが水槽の中に手を入れ、KAMEXを持ち上げたり、追い回したりし続けたため、ストレスがたまり食欲がなくなってしまったのです。
それを知った生徒の一人が絵とメッセージを書き始めました。
そこには、"We love the turtle, KAMEX." というメッセージと、その下に、KAMEXに向かって伸びる手とKAMEXとの間にNOを意味する「×」が書かれていました。
その絵が水槽の近くに置かれてからは、水槽に手を入れる子はほとんどいなくなりました。もちろん、子どもたちの知的好奇心から、ついついKAMEXに触れようとする子はいますが、それでもこの絵がもたらした効果は絶大なものでした。
この絵が置かれる前には、先生方が言葉をつかって説明と注意をしていましたが、手を入れてしまう子は後を絶ちませんでした。しかし、この絵が置かれてからというもの、その行為が格段に減少したのです。
何かを「伝えようとする意志」が、「絵」と「メッセージ」に変わり、それが他の子どもたちにうまく伝わった、とてもよいケースでした。
食欲がなくなってしまったカメを、大人たちが子どもたちの手の届くところから遠くに置き変えることは簡単なことです。
しかし、それを実行してしまったのでは、こうした子どもたち同士の「伝えようとする意志」とその「メッセージを受け取る」というコミュニケーションは生まれなかったでしょう。
今回のケースは、スクールにとっても大変興味深いものを示してくれました。
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